2012年2月24日金曜日

チャットモンチーとYOU MORE T-SHIRT

以前のブログでも少し触れたが、昨年(2011年)の春からの、チャットモンチーの3人体制での最後の全国ツアーとなった『YOU MORE 前線』のツアーグッズを数点デザインさせていただいた。

デザイン作業をしていた当時は冬が終わるか終わらんや、ちょうど1年前の今頃かな。
メンバーや担当者さんとのやりとりを重ね、Tシャツと2WAYトートバッグ、Tシャツ裾に付くネームタグの計3点をデザインさせていただいた。

まあそれだけでも仕事として1つのトピックスにはなるのだが、個人的にとても嬉しい後日談があるので、今回はその話をご紹介しようと思います。



話は少し逸れるが、自分は普段、自宅兼事務所で細々とデザイン作業や事務作業をしているのだが、丸1日集中力が続くなんて事はあまり無く、仕事の合間にヤフオクを覗いたり、人様のブログを閲覧したりとまあ適度にサボりながら仕事をしている。

特にブログは、息抜きと情報収集を兼ねて、色々なブログを点々と覗いてます。
そんなブログジャーニーの旅程のひとつに、藤原ヒロシ氏のブログがある。

ご存知無い御仁の為に簡単に説明すると、藤原ヒロシ氏は本職は音楽プロデューサーなのだが、アパレルブランドのデザイナーとしても名を馳せており、90年代中期〜00年初頭に爆発的なブームを起こした裏原宿、いわゆる『裏原系』ファッションの仕掛人とも言われている人物。

・参考文献 (ウィキペディア)
http://ja.wikipedia.org/wiki/藤原ヒロシ


かく言う自分も、90年代後半は高校生〜専門学校生。人並みにファッションに興味を持ち、ご多分に漏れず裏原宿カルチャーにドップリと傾倒していた。
いまになって思えば、裏原カルチャーが無ければ、つまり藤原ヒロシ氏がいなければ俺はグラフィックデザイナーの道に進んでいなかったかも知れない。


そして話を戻し、チャットモンチーとの仕事、そして『YOU MORE 前線』ツアーから数ヶ月の時を経た2011年夏。
うだるような暑さの中、いつもの様に半裸でMacに向かい、いつもの様に仕事をサボってブログ閲覧の旅に出ていると、見覚えのある人物が見覚えのあるTシャツを着ているのが目にとまった。



左はYO-KING氏。右が藤原ヒロシ氏。
(画像は失礼ながら藤原ヒロシ氏のブログから拝借。)


なんと藤原ヒロシ氏が前述のチャットモンチー『YOU MORE 前線』のツアーTシャツを着用していた。

一瞬我が目を疑うが、まず頭に浮かぶのは『何故?』という言葉。
確かに現在活動中の氏が在籍するAOEQという音楽ユニットの相方はチャットモンチーと親交のあるYO-KING氏。…とは言え、それがだけ理由とは考えにくい。


単純にデザインを気に入ってくれて着用してくれているのであれば、グラフィックデザイナーとしてこれほど嬉しい事は無いのだが、結局のところ今現在まで、何故藤原ヒロシ氏がYOU MORE Tシャツを入手し、着用していたかは判明していない。

とは言え、自分のデザイナーとしての原点とも言える人物の1人でもあり、同時にリスペクトするデザイナーの1人でもある藤原ヒロシ氏に、自分がデザインしたTシャツを着用してもらえるというのは、(前回のブログでも頻発した月並みな表現ですが) とても嬉しい。を通り越して光栄の極み。


更に、歓喜の便りはこれだけにとどまらず、数日後の藤原ヒロシ氏のブログで、昨夏に頻繁に着用していたTシャツ7枚を紹介していた。
なんとその選ばれし7枚の中にもYOU MORE Tシャツが。

・参考文献 (上記の藤原ヒロシ氏のブログ)
http://fatale.honeyee.com/blog/hf/archives/2011/08/24/ts.html

藤原氏の携わるブランドや上述のYO-KING氏とのユニットAOEQのTシャツに紛れて、赤羽のボロマンションでデザインしたYOU MORE Tシャツが。これは正直、チョー嬉しかった。



19歳〜20歳の頃にデザイナーの夢を志し、独学という無謀な道を選び、苦汁と泥水を舐めながら必死にしがみついてきたグラフィックデザイナーという生業。

上記のエピソードは、10年以上の間、愚直にマウスを握り続けてきた自分に対する神様からのご褒美だと思っています。





[オマケ 1]

上述のYOU MORE Tシャツ、一見シンプルで何のヘンテツも無いロゴTシャツの様に思えるが、書体や文字間のバランス等、幾多の試行錯誤を繰り返した上で完成したデザイン。
そしてチャットモンチーのグッズにしては珍しく、バンド名がどこにも入っていない。
バックの裾にタグが付いていて、そこには"CHATMONCHY"のロゴはモノグラム調にデザインされているのだが、実はちょっとしたデザイナーのイタズラ心で、オモテ面からは"CHATMONCHY"のバンド名が完全には読めない様になっている。



オモテ:"CHATMONCHY"と読める箇所は無い。


Tシャツの裾を裏返してタグを見ると、ようやく"CHATMONCHY"のバンド名が拝めるという仕組みになっている



ウラ:ステッチが被ってはいるが1箇所だけ"CHATMONCHY"のバンド名が読める。


このイタズラにメンバーや担当者さんが気付いていたかは定かでは無いが、1年前の話だ。もう時効だろうってコトでここで告白しておく。

シュワルツデザインなりのユーモア。





[オマケ 2]

もうひとつチャットモンチーに関する嬉しいエピソード。

昨年、中野サンプラザへ上述の『YOU MORE 前線』ツアーを観に行った。
いわずもがなの素晴らしいライブだった。

終演後、メンバーの元へ挨拶へ。
アンコール演奏時の衣装だったので、絵莉子は上述のYOU MORE Tシャツの色違いver.(ブルー)を着ていた。
俺が『おー絵莉子ひさしぶり〜』と声を掛けると、絵莉子は『あー真二君、デザインありがとお〜。このTシャツ可愛いなあ、この色わたしメッチャ似合うやろー?』と満面の笑みを浮かべて、まるで子犬の様に近付いて来た。

正直、その場で求婚しそうになるほど可愛かった。



絵莉子様着用のYOU MORE Tシャツ。


と、まあまたしてもそんな自慢話でしたとさ。





ちなみに前回のブログで紹介したブタちゃんトートバッグと、今回のブログで紹介したYOU MORE Tシャツ(黒ver. / ブルーver.)はチャットモンチーの公式ホームページからウェブストアに飛べるみたいなので、気になった方はポチっていただけるとソニーミュージック様の懐が潤います。俺の懐は別に潤いません。

と、思ったらブタちゃんトートはウェブストアでもSOLD OUTしてるみたい…。
あのトートバッグ、ホントに人気あったんだなあ。持ってる方いらっしゃいましたら大事にしてやって下さい。

※【追記】昨夜、ブログを更新した時点では豚トートはSOLD OUTの表示が出ていたのですが、先ほどウェブショップを見たら『再入荷しました!』の表示が。
なので現在は豚トートは下記ウェブショップで購入可能です。買い逃した方がいらっしゃいましたら是非。

・チャットモンチーグッズの通信販売はコチラから

http://www.rocket-exp.com/m/arti/artiItm.php?site=R&ima=5659&cd=298003



毎度の冗長な俺自慢ブログ、ご拝読ありがとうございました。


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2012年2月22日水曜日

『ブログとは』というブログ

このブログを読んでいるヒトの大半は思っている事だと思うが、俺のブログは毎回長い。
ブログというよりもコラムやエッセイに近い文字量だと思う。


正直その事で若干、いや割と悩んでいる。


ブログの正確な定義は分からないが、毎日、もしくは2日〜3日に1回ぐらいの更新ペースで気軽に書くものだと個人的には考えている。そして読む側も気軽に読むものだと。

例えば『今日は○○とカラオケいったょ〜☆ 西野カナ熱唱しながらマヂ号泣。わら』そしてマイクを握った著者の、星やハート等の装飾を施した画素の粗いテキトーな写メ。決して馬鹿にしているのではなく、ブログというのはその程度がベストなのでは、と。

しかし俺にはそれが出来ない。

自他共に認める読書家であるのが災いしてか、どうしても文体や文章のリズムを考えならが筆(まあ実際はキーボードなんだけど)を走らせてしまう。
そして1度書き上げた自分の文章を何度も読み直し、校正・誤字脱字の確認は勿論、表現のニュアンスを再考したり『ここはデスマス調よりも体言止めの方がスマートなのでは』などと悩んでしてしまう。要は不器用なのだ。
そして熟考の末に書き上げた文章を更に一晩寝かせて翌日に推敲。最終確認でもう1度全体のバランスを確認し、最後の念校を経てようやくアップする。しかも念入りに校正してると豪語してる割には結局誤字脱字も多い。
結果、冗長(では無いと自分では思いたい)なブログが書き上がってしまう。


果たしてこれを『ブログ』を言えるのだろうか。

ブログというのは、もっと敷居が低く、間口が広くてナンボでは無いのか。


個人的にはFREE THROWのタイラ君のブログや、友人でもあり女優・モデルの高山都嬢のブログの文量や文体・画像の量や、AKB48の大島優子(←大好きッス)ぐらいのフランクな文章・更新頻度こそが本来あるべき理想的な『ブログ』なのではと思っている。


シュワルツデザインの存在の喧伝や、手掛けた仕事を紹介する為に始めた当ブログだが『シュワルツのブログはクソ長えし、なんだかんだ自慢を散りばめてきやがんだよな〜。ぶっちゃけ読む気しねえわあ。ツイッターはオゲレツなネタばっかだし。』等と評されているとしたら、数日掛けて苦労して書き上げた文章で自分自身の首を締めているようなものだ。結果、夜中に布団に包まりながら自分に対し呪詛を呟く羽目になる。


なので、ツイッター等を経由してこの駄文を読んだ物好きなヒトがいたら、気が向いたらで構わないので、リプなどでシュワルツブログの感想を頂けると嬉しい。今後の当ブログのスタイル・スタンスの参考にさせていただきたい。正直、恥を忍んでのお願いである。
いただいた感想の如何では、当ブログの即日閉鎖も辞さない覚悟だ。
おヒマな方がいらっしゃいましたら何卒宜しくお願い致します。



・余談1
前回のブログで触れた、元チャットモンチー久美子邸の厠に飾ってあった『衝動オーケストラ』のフライヤーは、本当は俺がデザインしたのを知っていた上で、気を遣って飾ってくれていたのではないか? という拭い切れない疑念に関して。
久美子に直接メールで問い詰めてみたところ『ほんまほんま!! あれはほんまの話よ!』(←原文そのまま)との返答。ホッとしたと同時に、やはり心底嬉しかった。


・余談2
実は次回更新分のブログはもう9割以上を書き上げてある。
内容は、前回のブログと若干かぶるが、昨年のチャットモンチーのツアー『YOU MORE 前線』で俺がデザインを手掛けたTシャツのちょっとした後日談と、ちょっとした制作ウラ話。
チャットモンチーのファンにはちょいと読み応えのある内容になっているかと思うので、チャットモンチーファンの方はそちらも楽しみにしてて欲しい。



結局いつも通り長ったらしいブログになってしまったが、最後まで読んでくれた方がいらっしゃいましたら心からの謝辞を述べさせて頂きます。ご拝読ありがとうございました。

2012年2月18日土曜日

褒められ自慢

他人から褒められて悪い気のする人間は少ないだろう。
『照れ臭い』や『こそばゆい』といった事はあっても、誰しも自分の何かしら褒められれば嬉しいと思う。

もちろん俺も例外では無い。ルックスやファッション、ベッドの中でのテクニック等を褒められれば満更では無い。鼻も、鼻以外の場所も高くなるというものだ。

しかし俺はグラフィックデザイナー。
1番嬉しいのは自分のデザインを褒められる事。当然と言えば当然。





先日、恵比寿LIQUIDROOMで催されたLITEのワンマンライブ。
当日は満員御礼で、数多のお客さんに紛れて見知った顔も多かった。

そんな中にZAZEN BOYSのベース、イチロー君の姿が。
彼とは数年来の友人なので、束の間の立ち話。その会話の中でこんな事を言われた。
『このあいだLITEが出たFREE THROWのフライヤー、めちゃ格好良かったじゃん。誰がデザインしたのかと思ったら高田さんだったんだね。』
驚いた。イチロー君に自分のデザインを褒められるのは意外だった。

この時のFREE THROWのフライヤーに関しては以前に当ブログでも少し触れたが、メンバー全員が友人であるLITEがゲストライブという事もあり、あまり『FREE THROWのフライヤー』という事は念頭に置かずに、自分が純粋に格好良いと思うデザインにしようと思い制作したフライヤーだったので、褒められたのは正直嬉しかった。
そして褒められた相手が、旧知の仲でもあり、毒舌で知られるイチロー君。意外だが嬉しかった。








イチロー君と言えば、彼が頻繁に出没するライブハウス下北沢ERA。
このブログを読んでくれているであろうヘッズ達にはお馴染みのavengers in sci-fiやthe telephpnes、LITE、the chef cooks me等を輩出したライブハウスだ。

そんな下北沢ERAを代表するバンドのひとつにwooderd chiarieというバンドがいる。ご存知の方も少なくないだろう。
おそらく6、7年前だから随分と前の話。頼まれてもいないのに何となくwooderd chiarieのロゴデザインを作り、ベースのゆたちんに見せてみた。すると、たまたまその場に揃っていた他のメンバーとにわか話し合いになっている模様。

次にゆたちんから発せられた言葉は『真二さん、このデザインでTシャツを作って下さい。』

デザインを見せてからものの数分でTシャツ化が決まった。ゆたちんは『デザインが良いからです。』と言ってくれた。当時駆け出しのデザイナーであった自分にはとても嬉しかった言葉である。



もう随分と前のデザインだからちょっと恥ずかしいけど。





時系列は前後するが、ZAZENイチロー君にお褒めの言葉をいただいたFREE THROWのフライヤー。
LITEが出演した翌月のゲストバンドはシャムキャッツというバンドだった。

FREE THROWに出演するバンドは自分にもある程度関わりのあるバンドが多いのだが、俺は不勉強にもシャムキャッツというバンドを知らなかった。
そうなるとフライヤーのデザインもをする際もイメージが掴みにくく、いつも以上に頭を悩ませる事になる。ウェブサイトやマイスペース等で音源を聴くなど情報を得る事は出来るものの、ある程度の限界はある。
無い知恵を雑巾の様に絞った結果、バンドのイメージはあまり意識せずに、自分の中にあるデザイナーとしての引き出しを総動員してデザインをしようとハラを括る。

かくして刷り上がったフライヤー。毎回FREE THROWのフライヤーの評判等はあまり気にしない俺も、この時は正直不安を抱えていた。普段のFREE THROWのフライヤーデザインと若干テイストも違う。

しかし後日、ツイッターでFREE THROWのDJタイラ君がリツイートしたものの中に『来月のフリスロのフライヤー超カワイイ!』的なツイートを見た。人知れない苦労と苦悩が報われた気がして嬉しかった。








FREE THROWと言えば、DJのタイラダイスケ君。彼の師匠筋にあたるロックDJの大御所、保坂壮彦さん。

ROCK IN JAPAN FES.やCOUNTDOW JAPANでレジデントDJとして活躍し、Getting Better片平さん、puke!前田さんらと共に日本のロックDJシーンの礎を築いた人物である。(DJしてない時はフツーのオッサンさんだけどね。)

これまた5、6年ほど前になるだろうか。タイラ君の紹介で保坂さんと知り合い、その年の年末のCOUNT DOWN JAPANで販売するDJ保坂壮彦のTシャツのデザインを依頼された。
保坂さんは『ALL IS LOVE IS ALL』という個人プロダクションを立ち上げており、保坂さん自身のコピー・キャッチフレーズも同じく『ALL IS LOVE IS ALL』だった。(意訳すると『全ては愛であり、愛こそが全てである』みたいな感じらしい。)
良い言葉だったので、そのフレーズを引用し、Tシャツのデザインに使わせていただいた。
すると保坂さんがこのデザインをいたく気に入ったらしく、個人サイトのトップ画像等にも使用してくれ、尚かつ昨年末(2011年12月)リリースのコンピレーションアルバムのジャケットにも使いたいとの申し出までいただいた。

デザインをする上で"普遍性"に最もプライオリティを置く自分としては、何年も前に作ったデザインを数年後、しかも保坂さん自身初の公式音源のジャケットに使わせていただくというのは、デザイナーとしてこれほど嬉しい事は無い。レコード会社の担当さんも保坂さんの意向を酌み、ジャケットデザインも併せて弊社に依頼してくれた。しかもジャケット面(業界用語で言うところの表1)はアーティスト名すら載ってない、件の『ALL IS LOVE IS ALL』のロゴのみ。ストイックと言っても良い程の潔さ。

数年前に作ったロゴデザインをここまで気に入ってもらえるのは、デザイナーとして身にあり余る光栄。
幾多の仕事の中でも、特別に嬉しいエピソード、嬉しい仕事だった。








これは少し前の話、元チャットモンチーのドラムで、現在は作家・作詩家として活動している高橋久美子。通称クミコン。ちなみに俺はクミコンと呼んだ事は1度も無い。

彼女の家で悪友数人が集まり呑み会を催した事があった。呑めや歌えやの酒席の最中に尿意をもよおし、厠を拝借。あちこちに配置された坂本龍馬グッズに紛れて、見覚えのあるフライヤーが。
ちょうどその時期に俺がデザインし、ライブハウス等で配布されていた『衝動オーケストラ』というイベントのフライヤーである。
あー俺がデザインしたの知ってて飾ってくれてるんだなーと思い、酒席に戻り久美子にその旨を伝えると『え? あれ真二君がデザインしたん? ライブハウスでもらって可愛いデザインやなーと思って飾ってたんよー。』との返答が。

確かにフライヤーデザインの打ち合わせの際に企画者(3人の女の子)の熱意や心意気を聞いていて、尚かつ彼女達の音楽への愛を感じたので、版型も変形にしたり、イベントのタイトルロゴも相当の時間を掛けてデザインしたりと、いつも以上に心血を注いでデザインしたフライヤーではあった。(もちろん普段の仕事も手を抜いている訳では決して無い)
そんな渾身のデザインが友人の目に留まり、厠に飾ってもらえていた。これまたデザイナー冥利に尽きる嬉しいエピソード。 (ちなみに若いコの為に補足しておくと、厠(かわや)ってのはトイレの事ね。)


しかし上記の話、久美子が本当は俺がデザインしたと知っていて飾ってくれていたのでは無いかとの疑念を少なからず抱き続けている。つぎに久美子に会った時にでも問い詰めてみようと思う。








そんな久美子が在籍していたバンド、チャットモンチーと言えば、ちょうど1年程前にチャットのツアーグッズのデザインをした。
正直、チャットモンチーほどのいわゆる大物メジャーアーティストと仕事するのは初めてだった。
ソニー社に伺い、担当者さんと打ち合わせ。その後、数度のデザイン案のやりとりを経て、無事にTシャツとTシャツの裾に付くネームタグ、そしてトートバッグの3種類のデザインを納品。

件(くだん)のツアー『YOU MORE 前線』が始まり数週間が経ち、デザインしたグッズが送られて来た。自分がデザインしたグッズの現物を手に取る時はやはり心が躍る。
その荷物の中に担当者さんからの簡単な書簡も入っていた。抜粋して要約すると『Tシャツも好評ですが、トートバッグ!ものすごく大人気です。ワタシもあっこちゃんも愛用しております!』との嬉しい一文が。

確かに昨春、昨夏はライブハウスや街で、そのトートバッグを持っているヒトを数人見掛けた。照れ臭さもあるが、やはり嬉しい。


ちなみに、このチャットモンチーとの仕事に関してはちょいとした後日談的なウラ話があり、それはまた改めて書き起こそうと思っている。遅筆な筆者の事だからいつになるかは分からんが。



可愛いブタちゃんは久美子がモデルです。





と、なにやら褒められ自慢の様なブログになってしまったが(まあ実際褒められ自慢なんだけど)、デザインを褒められて嬉しかったエピソードを幾つかかいつまんで書いてみた。

書いてから気付いたが、上記のエピソードを1つずつ分けてブログに掲載すれば、更新回数も稼げるし、読む側も楽だな、と思った。しかし書き上げてしまったものは仕様が無い。このまま掲載することにする。


フリーランスのグライフィックデザイナーという生業は、一見すると華やかな職種の様に見えるかも知れないが、実際は苦労と苦悩の連続で肉体的にも精神的にもタフな仕事である。心が折れそうになる時も数えきれない程あったし、これからも数え切れないぐらいのストレスや苦痛が待っているだろう。

もちろん自分が選んだ仕事、自分が選んだ道なので、後悔は微塵もしていない。嘘。たまに後悔する。

ただ、少しだけ心や身体がヤサグレた時に、上記の様に他人から自分の仕事・作品への評価をいただけると、グラフィックデザイナーという仕事に対して、シュワルツデザインに対しての誇りが少しだけ輝く。そして単純に嬉しい。


まあ何が言いたいかと言うと…みなさん遠慮せずにもっと俺様を褒めちぎって下さい。


相変わらずの長文になりましたが、ご拝読ありがとうございました。

2012年2月10日金曜日

MY FAVORITE THINGS #002

連載モノと言いながら2ヶ月振りのマイフェブ。まあ隔月連載って言葉に逃げよう。
当連載で書きたいネタは割と色々あるのだが、如何せんモノグサ野郎なもんで。
万がイチ楽しみにしている奇特な方がいらしゃったらお詫び申し上げます。


さあ気を取り直して、第2回目のMY FAVORITE THINGS。


前回がジャックダニエルだったので、ジャック繋がりってコトで俺が愛用しているジャック(ディズニー映画、ナイトメアー・ビフォア・クリスマスの主人公)の指輪をご紹介。





この指輪を入手したのは俺が高校生の時分だからもう15年近くも前になるのか…。
そりゃあたしもトシとりますわ。

勿論、映画のナイトメア・ビフォア・クリスマスが好きだったってのもあるが、店で見掛けた飄々としたドクロ(?)の可愛い顔に惹かれて購入…購入?…ここは何故か記憶が曖昧なのだが、自分で買ったのか、当時の彼女等にプレゼントしてもらったかはイマイチ憶えていない。万引きしたワケでは無いのは確か。
ただ買った場所は吉祥寺にある、今は無き『ハイチョプ』というスケートブランドや洋邦のバンドTなどが置いてある、当時お気に入りだったグラインドコア系の店だったコトだけはハッキリと憶えている。


このニヒルな笑顔を称えた相棒の定位置は、いつでも俺の左手薬指。
稀に初対面の人間がこの指輪を見て『結婚してるんですか?』と訊かれるが、よしんば結婚していたとしても結婚指輪にコイツは選ばないだろう…。

何故に左手薬指かと言うと1番の理由は『なんとなく』。1番しっくりくる場所が左手薬指だったってだけのハナシ。
これが『死んだ彼女の忘れ形見で…(目を細め遠くを見つめながら)』とかだったら少しは格好が付くってなもんですが、残念ながらそんなハードボイルドな理由は一切無い。
よくジョークで『オンナ共が寄って来てウザッたいからオンナ避けだよ』と言いうが、当方はオンナを避ける気は一切ありませんので、いつでも寄って来て下さい。


可愛い指輪なので、コイツを着けていれば女子にチヤホヤされるだろうと思っていたが、意外とそうでも無いのが若干、いや割と寂しい。
左手薬指にジャックのリングを着けたチンピラがいたら俺だと思って、声のひとつでも掛けてやって下さい。おっぱい揉ませてくれたらビールの1杯でもオゴります。



余談ですが、実はこのジャック君、みんな大好き9mm Pabellum Blletの数年前のアー写にも出演を果たしている。
この時のカメラマンは友人の太田好治君で、エキストラの見学な感じで都内某所スタジオに遊びに行ったところ、都合良くコキ使われる。『真二、手はメロイックサインで。もう少し左。ちげーよもっと下だよ。あーそこそこ。』などと指示を出されながら撮影した記憶があります。懐かしいなあ。






では連載3回目がいつになるかは定かではありませんが、また物欲の彼方で。

2012年2月8日水曜日

酒浸りの追記

前回のブログを執筆している最中、『なんか1日抜けてる気がるんだよな〜。』と違和感を抱いていた。
記憶ではピエール中野君には1月中に3回会った筈。なのに前回のブログでは2回しか彼の名前が登場しない。う〜〜ん。ともやもやした思いを抱えること数日、三十路を過ぎてからウスラ惚けてきた脳味噌にようやく一筋の光明が差した。


と、言う訳で前回のブログの追記です。


1月が始まり数日が過ぎた。そんな正月気分も抜けるや抜けんやの某日に、9mm滝の家で仲の良い身内連中が集まる中規模な新年会が催され、恐縮にもご招待与った小生。
初対面の方も数人いたので、不躾ながら全員の名前は憶えていないが、家主の9mm滝や、みんな大好き凛として時雨のピエール中野君、the telephonesの誠治など仲の良い面子も集まり楽しい酒席の開宴。(何故か到着するや否や、やたらデカい大ジョッキにビールを注がれる)

滝の家に行くには(たぶん)2回目だが、さすが日本を代表するクリエイター。宅録機材や、ギター、ベース、エレキドラムなど、スキモノが見れば目を輝かせるであろうクリエイティブな空間。(9mmファン、滝ファンは失禁確実)
楽器フェチの筆者は、Gibsonのアコギを目敏く見付ける。滝に訊くとJ-45との答え。
これを読んでる殆どのヒトはギブソンのJ-45と言われても『?』ってな感じだろうが、LUNA SEAの名曲『IN SILENCE』のPVでINORANが弾いているアコースティックギターと言えばピンとくるヒトも少なからずいるだろう。(おそらくレコーディングもJ-45)
長年憧れていたギターを弾かせてもらい垂涎寸前のあたくし。(もちろんIN SILENCEを弾きました)

そのままノリでドラム松本誠治(the telephones)、ベース滝善充(9mm)、ギター俺(SCHWARZ-DESIGN)という摩訶不思議な編成でLUNA SEAの『STORM』を即興セッション。
打ち合わせ、リハ無しの1発セッションだったが、(自分で言うのもアレですが)完璧なグルーヴ。動画撮影してみんなに見せてやりたかったぜ…。

途中からBRAHMANのベース、マコトさんも酒席に参加するも、高校生の時分からBRAHMANファンの自分は緊張して一言も話せず…。
(後日談ですが、先日のLITEのワンマンライブ@恵比寿LIQUIDROOMにて、マコトさんをお見掛けした際に勇気を振り絞って『先日の滝家の新年会では御挨拶も出来ず申し訳ありませんでした』とお声を掛けさせていただいたところ、『あーキミずっとギター弾いてたよね(笑)』とのお言葉を頂戴しました。BRAHMANのマコトさんに認識していただけるなんて、今すぐ高校生時代の自分のポケベルを鳴らしてやりたいぐらいの気分です。)

そんなこんなで楽しい酒席も終電でお開き。酔っ払いのアラサー2人(俺と中野君)は千鳥足で最終電に乗り込みましたが、中野君が無事に帰れたか否かは俺の知るところではありません。

あー楽しかった。

写真は滝、中野君、誠治、俺(諸事情により顔出しNG)のレアな4ショット。
オトナの事情でクレームが入ったら消すかも知れませんので悪しからず。